2008年 02月 17日
真央ちゃん、冷静に3回転半決めた
空を見上げる最後の決めポーズ。
雲間から少しずつ光が差し込むかのように、浅田の顔にゆっくりと笑みが広がった。
今季は一度もきれいに決まっていない3回転半ジャンプ。この冒頭の大技の成否がカギだった。
「ずっと調子がよかったし、重点的に練習してきた。迷わず、あせらずやりました」
高く跳び上がり、着氷も申し分ない。7.5の基礎点に1.86点の加点をもらって
大きな得点源となった。
7度のジャンプ要素のうち、2連続3回転ジャンプの二つ目は回転不足の判定。
ただ、ミスらしいミスはそれだけだ。ジャンプの失敗が続いた昨年。この試合で
一番心がけたのは「冷静になること」だった。またジャンプを失敗してしまうのでは
ないか。そんな不安にかられていた昨年から学んだ。「冷静にならないから、
いつも失敗してしまっていたんです」
浅田は「影響はないです」というが、今大会にアルトゥニアン・コーチが帯同していない。
日本連盟などのサポートを受け、自分で考えながら調整を続けていた。
そんな状況で、ほぼ完璧な自由を演じ切れた。
「今日の出来は80点。マイナス20点は最後のステップやスピンで減速してしまった
から。もう一度ビデオとかを見て、悪いところを直していきたい」。
浅田が考える「100点満点」はまだまだ上にある。
冒頭の2連続3回転を失敗したあと、約4年ぶりに4回転ジャンプの成功を狙った安藤。
だが、踏み切った瞬間に失敗と分かる「パンク」。2回転に終わり、着氷が乱れて手をついた。
「考えすぎてしまった。(4回転を)回りきって転ぶならまだしもパンクをしてしまった。
演技そのものより、今大会は4回転をやりたかったのに……」。
何度も「悔しい」を繰り返した。
モロゾフ・コーチは「簡単なジャンプで(4回転から)逃げることもできたが、挑戦できた
ことは大きい。何よりも、失敗した後もしっかり演じきったことが良かった」と評価した。
4回転への再挑戦と日本初の世界選手権連覇。安藤の目標ははっきりしている。
by madame-f
| 2008-02-17 01:19
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